お菓子で国産素材のおいしさを引き出す「Natural sweets Toitoi」。食べる人へ届けたい想いとは?

お菓子で国産素材のおいしさを引き出す「Natural sweets Toitoi」。食べる人へ届けたい想いとは?|CAKE.TOKYO

「たくさんの人に日本の食材のおいしさを知ってもらいたい」 そう語るのは、横浜に工房を構える「Natural sweets Toitoi」の店長・佐久間のりこさん。卵・牛乳・白砂糖を一切使わずに作ったお菓子を、minneなどのオンラインサイトやマルシェで販売しています。 身体にやさしくて、ちゃんとおいしい。そんな佐久間さんこだわりのお菓子を生み出す工房にお邪魔してお話を伺ってきました。 何十回も試作を重ねた「有機紅茶スコーン」 「Natural sweets Toitoi」で人気のメニューは、スコーン。なかでも国産紅茶を使用した「有機紅茶スコーン」は、何十回も試作を重ねたこだわりの品だと言います。 佐久間:国産で紅茶を作っている農家さんって多くないんです。そのなかで「有機紅茶スコーン」に使わせていただいているのは、静岡県にある樽脇園さんのもの。いつも同じマルシェに出店していて、紅茶のおいしさはもちろん、農薬を一切使わない有機栽培へのこだわりにすごく感銘を受けて。私のお菓子を通してもっと多くの人に樽脇園さんのことを知ってもらえたらと思い、試作を重ねました。 外国産のものよりも味がまろやかだという国産紅茶。そのおいしさを最大限引き出すために、茶葉の量やてんさい糖の量を1グラム単位で調整して何十回も試作を重ねたそうです。さらに、ココナッツパウダーをすこし加えることでミルクティーのような風味に仕上げています。 佐久間さんがとことんおいしさにこだわるのは、生産者の方たちが食材にかける想いをたくさんの人に伝えたいから。その原体験は、北海道で過ごした5年間にあるといいます。 北海道での経験から得た食材へのこだわり 佐久間さんは短大卒業後の5年間、北海道の大自然のなかで酪農や農業に従事して過ごしました。生まれてから20年間、ずっと横浜の地で育った佐久間さんにとって、外の世界に飛び出した初めての経験だったそうです。 佐久間:はじめは、卒業してからやりたいことがわからず、ただ「動物が好きだから酪農をやってみよう」という軽い気持ちで、2、3か月で帰ってくる予定だったんです。それが、実際に酪農や農業に携わるうちにどんどん楽しくなってきて…。結局、5年間も居ついてしまいました。

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